やまびこの里改修

Renovation of the Yamabiko Unit

千葉県木更津市

知的障がい者入所施設の、個室化に伴う改修。それまで施設全体で共用していた食堂と浴室の機能を、小型ながらもユニット内に設けた。小舎制の意義を追求し、落ち着いた生活環境を実現した。
Renovation of a residential facility for people with intellectual disabilities, following the complete conversion to private rooms. The dining room and bathroom functions, which had been shared throughout the facility until then, were provided in the unit even though they were small.We pursued the significance of small-scale units and realized a calm living environment.

キッチン全景。廊下側の既存開口を通して、食材を運び入れることができる
キッチン内は人気スペースのため、引き戸を設けた
キッチンからは森が見える
個室との間はフラットにしたり、設備を小型化したりした。廊下のつきあたりは玄関として、ユニットの独立性を高めた
廊下に沿って設けた洗面スペースは、個別シンクとした

もともと10人規模の小舎制を採っていた入所施設が、個室化を進めて5人ユニットにするという。そうすると、大きかった便所を小さくでき、工夫をすればユニットバスを入れることができる。リビングには、住宅サイズのキッチンを設けられる。施設全体で共用していた巨大な浴室や食堂が、もっと身近な空間になる。お風呂もご飯もそれぞれのペースで楽しめる。シェアのサイズを変えると、玉突き的に生活空間の質が変わることを具体的に学んだ。そんな貴重なプロジェクトであった。

用途:知的障がい者支援施設(入所)
発注者:社会福祉法人みづき会
設計者:
 建築 仲建築設計スタジオ
 設備 創環境設計
施工者:たくみ工房
規模:
 改修対象床面積 186.25㎡ 
 戸数 5室