
SCOP TOYAMA 富山県創業支援センター・創業移住促進住宅 富山県富山市 2022年
創業や移住者の受け皿施設。築50年の職員団地3棟を用途変更し、増減築と改修をして、職住一体の環境をつくりだす。
既存の団地の構造を「縦糸」ととらえ、そこに横断的要素の「横糸」を重ねた。設計者選定プロポーザルで選ばれた

創業支援センターのコモンアーケード

創業支援センター3階のコモンテラス。部屋どうしを繋ぐ「横糸」要素のひとつ

創業支援センター外観

渡り廊下が建物を貫く貫通路内観

住居東棟外観。1階のシェアリビングにはウッドデッキを設け、畑にすぐに降りていけるよう階段も設けている

住居西棟外観。1階端部の住戸は外部から直接は入れるように床を下げている

創業支援センターと住居西棟外観

コモンアーケードは、チャレンジショップが顔を出す屋根付き外部空間

エリア全体の中心に位置するカフェ。木造床組を解体し、床レベルを下げ、また、外壁を解体して通り抜けられる配置とした。
照明、椅子、グラフィックは富山工業高校生と3年に渡りワークショップして製作した

2Fコワーキングスペース。明るさ、木製ルーバーによる視線制御、仕上げ、家具レイアウトを変えながら、多様な場所を選べるようにしている

既存のRC界壁を補強して開口した。階段室どうしを結ぶ「横糸」としての廊下を随所に通すことで、建物内部で縦横無尽に動き回れるようにしている

創業支援センターの3Fエントランス

ラウンジは創業支援センター3Fに位置し、コミュニティの中心的空間

セミオープンオフィス(創業支援センター3F)

創業支援センターから住居西棟を見る

住居棟各棟(東棟、西棟)には大きな庇をもったテラスを増設した。シェアスペースにて地表面を活性化

シェアキッチン。階段室どうしを結ぶ「横糸」空間のひとつ

畳コーナー。耐震補強壁はコンクリート打放しとしている

シェアハウス玄関(東棟、西棟の2F)。シェアハウスは各棟16室ずつ、合計32室

シェアハウス内の上がり框は個室の直前に設け、持ち物をディスプレイする棚も設置。人となりが伝わる柔らかい境界とした

アパートメント(タイプA、東棟3,4F)。南側に広がるLDK

アパートメント(タイプB、東棟3,4F)。南北に広がるLDK

アパートメント(タイプC、東棟1F)。2個室+DKタイプ

アパートメント(タイプD、西棟3F)。南側に広がるLDに大きなカウンターキッチン

アパートメント(タイプF、西棟3F)。南北に広がるLDK

アパートメント(タイプE、西棟4F)。ワンルームにでんと構えるロングカウンター回遊プラン

アパートメント(タイプG、西棟4F)。南北に広がるLDKの主役としてのスクエアキッチン

アパートメント(タイプH、西棟1F)。床を下げ、ダブルアクセスとした。

北側妻面には、高岡市でつくられた銅板加工パネルを照明とともに設けられている

全体構成。3棟が、渡り廊下によって一体化する

縦糸に横糸を重ねて、団地全体をセミラティス化する。

アパートメントのプランは8種類。階段室型住棟の特長を活かしたものとしている
暮らしを編む
富山市蓮町の旧県職員住宅を、「2017 年 第8回高校生の建築甲子園」で 優勝した富山工業高校のリノベーションプランをもとに、創業支援施設、UIJタ ーン者等住居として整備を進めるプロジェクト。
既存の階段室型団地を建築的、ランドスケープ的にセミラティス化し、有機的な生活・仕事環境をつくることを考えた。
階段室を縦糸とみなして、そこにコモンアーケード、テラス、中廊下といった横糸を重ねる。メリハリのある空間構成と経路の選択性を提供することで、起業者やUIJターン者等が自然な形で触発しあうことを意図している。
集客方法の検討等ソフト面の検討は、創業支援施設、コワーキングスペースやシェアハウスの企画運営実績のある複数の企業体の協力を得ておこなってきた。
富山工業高校とは2カ年にわたるワークショップを実施し、チャレンジショップ(カフェ)のインテリアデザインと備品制作を続けている。地域素材を取り入れたここならではの空間を目指している。このワークショップには設計にご参加いただいている、藤森泰司さん(家具)、岡安泉さん(照明)、中尾千絵さん(グラフィック)にもご協力頂いている。
2022.11月暫定版
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