
上総喜望の郷 おむかいさん (知的障害者支援施設・入所) 千葉県 2015年8月竣工
知的障害者のための「施設ではなく住まい。」
25ヶの《傘ユニット》による小さな居場所の集合でできている。

傘の連なり。熱だまりをつくり、冬期は暖気を室内に循環させる。

不定型な中庭。入り江のような形状を持つ。
雨の日は川ができる。鎖樋からは涼やかな水音が出る。

敷地の高低差に従って、各棟の床高を変えている。

既存建物から見る。新築3棟と合わせて、独立的に建つ4棟に23名が生活する。

中庭に繋がりながらも、すこし独立した雰囲気のある外部空間。

傘ユニットを支える列柱は耐震要素となっている。向きを変えながら配置することで、全体としては強固な屋根を構成。

だいちの里内観。列柱の向きが相互に異なる。
各ハウスのデイルームは、庭に対してそれぞれ異なるプランになっている。

いぶきの里内観。

さくらの里内観。

列柱をダクトして利用し、床吹き出し空調を行う。
デイルーム上部に溜まった暖気を窓際から吹き出したり、太陽光で暖められた屋根裏の暖気を室内に取り込んだりする。

床吹き出し口詳細。

個室は各棟に6部屋ずつある。ベッドのまま外に移動できる開口巾を持つ。

個室のデイルーム側には欄間を設け、自然通風とプライバシーを両立している。

各棟の浴室。職員のサポートを受けながら、ひとりずつ入浴することを前提にしている。

共用棟にある特浴室。XYレールリフトを整備。

高さ770mmの欄間が連続し、屋根を軽やかに見せる。通風や排煙の役割も担う。中庭側の建具は木製建具(ニヤトー)。

淀みが随所にある中庭。既存の木造平屋の居住棟の廻りに増築された。
設計:仲俊治・宇野悠里/仲建築設計スタジオ 監修:宇野哲生アトリエ
設計協力:川島真由美建築デザイン
設計協力:後藤昌子
構造:坪井宏嗣構造設計事務所
設備:総合設備計画
外構:創和計画
植栽:マインドスケープ
施工:株式会社大城組