
白馬の山荘 長野県白馬 2011年12月竣工
冬と夏とで両極端な気候下での別荘。地続きの床と、それを可能にする大きな透明屋根をつくった。
地続きの床は地熱の利用をもたらす。透明屋根は夏の自然換気を促し、冬のスガモレを抑制する。

透明屋根は雪を貯める勾配としている。外壁は杉縦羽目。地場産材であることを利用して2種類の板巾をつくった。

特殊耐候性ポリカーボネートの透明屋根。積雪2.5mに耐える。上部の木々が見え、森の中にいることをより強く感じる。

垂木と母屋の組み順を変えることでケラバを薄くしている。

地続きの床。壁面にはさまざまな窓。
基礎躯体を地盤面下深くに埋めたことで、地熱による天然の床暖房効果を得ている。

透明屋根の下には、蚊帳などのファブリックを取り付けられる。

離れはバスルーム。離れの上は夏のエキストラベッド。ファブリックを吊すための足場でもある。

内観。透明屋根を利用したトップライト。金物は全てコメリで調達。

1階内観。キッチンは三方向からアクセスでき、複数人で料理を楽しむことができる。

冬はまわりに雪が積もり、広場や建物が埋もれる。雪の中に身を潜めるような生活。

屋根の下に農業用のビニールを吊す。スキー合宿の際は、広場で雪見鍋。

春先のようす。

ベンチベッド。利用人数が多いときにはベッドとして使うことができる。

換気窓。透明屋根のダブルスキンに通ずる。別荘不在時の自然換気を促す。

バスルーム内観。内壁はヒノキ上一等縦羽目板t15mm。

透明屋根。端部跳ね出し部分は雪庇の荷重も見込み、母屋のピッチを倍にしている。

自然の中で生活するための建築。
設計:仲俊治・宇野悠里/仲建築設計スタジオ
構造設計:坪井宏嗣構造設計事務所
温熱環境設計:山本佳嗣
施工:池田建設